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からだの痛み

からだに痛みや不具合を感じる部分はありますか?
痛みや不具合が長引く、もしくは繰り返す場合はかかりつけ医に相談しましょう。

あなたはからだに「なんだか調子悪いな・・」と感じる部分がありますか?
病気やけがなどで、身体に何らかの自覚症状を感じている人の症状について調べた厚生労働省の2022年の調査では、男女とも1位は「腰痛」、2位は「肩こり」となっています1)
さらに、女性の3位、男性の4位は「手足の関節の痛み」であり、国民の多くが「腰」や「肩」、「手足の関節」に痛みや不具合を抱えていることがわかります1)。 また、そのような自覚症状を感じる人は年齢が上がるにつれ増加しています1)。 「まあ、年を重ねれば腰、肩、日ごろよく使う手足の関節などに不具合も出てくるな・・」や、「よくある痛みだな」と、なんだか納得してしまうようなデータではあります。

男女別の訴えが多い症状のトップ5のグラフ。男女とも1位、2位は「腰痛」、「肩こり」、男性の4位、女性の3位に「手足の関節が痛む」、男性の3位は「頻尿」、5位は「鼻が詰まる・鼻汁が出る」、女性の4位は「目のかすみ」、5位「頭痛」とのグラフ。

しかし、このような痛みや不具合は使い過ぎや、加齢だけではなく、ほかの病気が原因の場合があります。腰や肩が痛いからといって、必ずしもその部位だけが原因ではありません。

たとえば、腰痛は、腰や背中の骨、筋肉に関連するもの以外に、泌尿器や婦人科系の病気、消化器の病気、その他さまざまな病気が原因で生じている場合があります2)

肩こりも同様に、肩や背中の筋肉には直接関係しない、高血圧症、狭心症、眼疾患、その他さまざまな病気が原因で生じている場合もあります3)
また、手足の関節の痛みも、痛い関節だけの不具合ではなく、ほかの病気が原因で痛むこともあります。例えば、関節リウマチという病気は病名に「関節」とついており、症状として手足の関節が痛くなりますが、関節だけの病気ではなく、免疫の異常によって引き起こされる全身の病気であると考えられています4)

このように「痛み」には痛む部分以外にも、ほかの病気が原因となっている場合もあり、その場合は、対処法や治療は原因により異なります。
「加齢かな?」、「よくある痛みだしね」などと安易に「痛み」を放置していると、原因となっている病気が進行してしまうこともあります。
忙しい毎日ではありますが、あなたのからだに気になるところはありませんか?もし、痛みや不具合がくり返す、または、長期に続く場合には、一度、かかりつけ医に相談してみてはいかがでしょうか。

診察室で手首の痛みを訴える女性の患者と診察するお医者さんのイラスト。

3つのポイント

  • 国民の多くが「腰痛」、「肩こり」、「手足の痛み」をかかえている

  • 「痛み」は、痛みがある部分に原因がある場合と、別の病気が原因の場合がある

  • 痛みや不具合がくり返したり、長く続く時などは、かかりつけ医に相談を

出典

  1. https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-tyosa/k-tyosa22/dl/14.pdf
  2. https://www.ryumachi-jp.com/general/casebook/kansetsu-riumachi/

(すべて2024年9月閲覧)

監修 日本赤十字社 京都第一赤十字病院 総合内科 部長

尾本篤志

【関節リウマチに関するさらに詳しい情報はコチラ】

リウマチ21.info
https://www.riumachi21.info/

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